日本の議論

出産する女性受刑者、悩む刑務官、課題多き「女子刑務所」の今…「やり直したい」という受刑者の言葉がやりがい

【日本の議論】出産する女性受刑者、悩む刑務官、課題多き「女子刑務所」の今…「やり直したい」という受刑者の言葉がやりがい
【日本の議論】出産する女性受刑者、悩む刑務官、課題多き「女子刑務所」の今…「やり直したい」という受刑者の言葉がやりがい
その他の写真を見る (1/9枚)

 九州で唯一の女子刑務所「麓(ふもと)刑務所」(佐賀県鳥栖市)。全国で女子受刑者の収容過剰と高齢化が問題化しているが、約300人を収容する麓刑務所も例外ではない。昨年10月に収容率100%を切ったものの、依然として95%と高止まりしている。逆に若年化と早期離職が進む女性刑務官の負担は増えている。上川陽子法相の麓刑務所視察に同行し、女子刑務所の現状と女性刑務官の本音を取材した。(池田証志)

部屋の入口には必ず生花

 佐賀県の東端に位置する鳥栖市。田んぼや畑が広がるなだらかな丘が続く。麓刑務所も、そんな緩やかな丘の上にある。

 ベージュ色の刑務官宿舎に挟まれた坂を上がると、高さ3メートルほどのコンクリートの塀と白い鉄格子でできた正門にたどり着く。塀をくり抜いた鉄格子の通用門を抜け、2階建ての管理棟へ。部屋の入り口には必ず生花が飾られていて、ここが女子刑務所であることを思い出させる。

会員限定記事会員サービス詳細