挿絵で振り返る『アキとカズ』

(44)日本にデタラメ支援を強いて、感謝の気持ちすら示さない「韓国人」

 アパートを拠点に、樺太の子供たちや親類たちが、韓国との間を行ったり、来たりしながら、貿易などの仕事をしているケースや、ひそかに子供や孫を呼び寄せ、同居させている人までいる。永住帰国をして住居はもらったものの、しょっちゅう樺太へ里帰りするため、部屋の中には、ほとんど家具や生活用品がなく、「別荘代わりに使っている」といわれても仕方がないような住人もいた。

 生活費については、韓国政府から月額で日本円で平均10万円ぐらいが支給されている。それでも彼らは不満だ。2世以降の世代は、韓国に知人や縁者がほとんどいない。ロシア語しか話せない人もおり、仕事を見つけるのは容易ではない。そのための支援をもっとしてほしいというわけだ。

 だが、日本はすでに十分過ぎるほどの支援をしている。2003年には樺太に残る韓国人の「伝統文化を保存するための施設がほしい」と言われれば、約5億円をかけて、ホテル機能が併設された文化センターまで建設した。2007年には「まだ残留朝鮮人が3000人以上いる」と言われ、さらに3億円(同年度予算)を支出している。療養院のヘルパー人件費・光熱費、樺太に残る朝鮮人にはマイクロバス。要求は留まることをしらない。

 『アキとカズ』のモデルの1人であり、このとき、一緒に韓国へ行った堀江和子さん(故人、元サハリン再会支援会共同代表)は憤慨していたのが忘れられない。「1世が支援を受けるならまだいい。だが、本当に国へ帰りたかった1世は、ほとんどの人が亡くなってしまった。支援がほしいときには支援をせず、今さら支援を行っても、日本とは関係のない2世や3世らが恩恵を受けるだけ。彼らには日本に感謝するという気持ちすらない」と…。(『アキとカズ』作者、喜多由浩)