九電、27年度から退職金と企業年金30%カット 人件費削減の一環 

 九州電力が平成27年度から社員の退職金と企業年金を最大30%減額することで労働組合と合意したことが29日、分かった。九電は原発全停止で財務状況が悪化しており、25年春の電気料金値上げ申請時に示した経費削減策の一環として組合側に理解を求めた。

 九電によると、今年4月以降に退職する社員が減額の対象となる。最も削減額が大きいケースでは、退職金約1600万円が約1100万円となる。企業年金の支給額は1カ月10万円から7万円となる。すでに辞めた社員の退職金などは減額しない。

 九電の川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)は25年7月に原子力規制委員会の安全審査に申請し、昨年9月に合格しているが、最終的な手続きなどに時間を要しており、再稼働が大幅にずれ込んでいる。

 このため、代替となる火力発電所の燃料費がかさんでおり、26年度決算の黒字化は困難で、4期連続の最終赤字となる見通し。

 九電は人件費削減として、25年度から基本給を平均5%削減したほか、同年度以降は賞与も夏冬合わせてゼロとなっている。

 これに対し、26年度は全社員に生活支援金名目で賃金の1カ月分を夏冬それぞれ支給した。さらに住宅ローンなどへの対応として上限50万円の貸し付けなど支援策を導入している。

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