永田町血風録

総務会長「二階俊博」は味方か敵か 農協改革骨抜き狙い、訪韓・訪中の思惑

 二階氏の地元、和歌山県はみかん(22年の農産物算出額269億円)、うめ(同108億円)など農産4品目で全国のシェア1位を誇る「農業県」だ。農協改革は地元に直結する。

 政権幹部がこぞって佐賀入りする中、二階氏だけは行かなかった。二階氏側近は「二階氏が佐賀に入らないことが、党への貢献だ。農協や業界団体を回り、あっという間に固めてしまう」と解説した。

 二階氏自身は、選挙戦終盤に報道や党の調査で「樋渡氏優勢」が伝えられても、周辺に「そんなの、お天気予報みたいなものだろ。お天気予報ってのは当たらないんだよ」と語っていた。山口氏の勝利を確信していたフシがある。

 会長を務める二階派では、農協改革についての勉強会をすでに2回行っている。二階氏は同派出身の西川公也農林水産相を前に「農水大臣を出しているのだから、しっかりまとめないといけない」とあいさつしたが、周囲には「もめないような案にしないとな」と語っている。

 農協改革を担う稲田朋美政調会長とは第2次安倍改造内閣で共に党三役に就くまで交流がなかった。稲田氏には業界団体を紹介する配慮を見せるが、安倍首相が稲田氏を「新世代の保守のスター」と期待を寄せていることには、近い関係者に「あんまり持ち上げたらかわいそうだ」と語ったことがある。当選4回の稲田氏に対し、二階氏は11回。ベテランの意地というのも感じられる。

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