大阪のホテル若手シェフ、歴史ある仏料理世界コンクールで3位

 「ホテルグランヴィア大阪」(大阪市北区)の若手シェフ、川本善広さん(36)が、パリで開かれたフランス料理のコンクール「ル・テタンジェ国際料理賞コンクール」世界大会で3位入賞を果たした。日本では入手困難で調理も難しいとされる「野ウサギ」料理で、海外の名だたる実力派シェフたちを圧倒した。川本さんは「お客さまに料理とサービスで感動してもらえるようなレストランに一生懸命していきたい」と話している。

 コンクールは、シャンパンの代表的メーカー、シャンパーニュ・テタンジェ社が主催。24~39歳の若手シェフを対象としている。1966年創設の歴史ある大会で、「ガストロノミー(美食学)のエベレスト」と呼ばれるほど審査も厳しい。

 世界大会は昨年11月、狩猟で捕獲される獣を使った料理「ジビエ」をテーマにパリで開催。オランダ、スイスなど各国の大会を勝ち抜いてきたシェフ6人が挑戦した。

 参加者はコンクール当日、前夜に発表された課題料理など2品を5時間で仕上げる。

 川本さんは、コンクールに備えて1週間前にフランス入り。ジビエで使われる主な食材の中でも、日本ではなじみが薄く、研究も難しい「野ウサギ」を中心に、現地のフランス料理を食べ比べて味覚の違いを学んだ。調理器具を調達して盛りつけを考えるなど入念な準備を進めた。

 コンクールでは、事前に研究してきた「野ウサギ」が幸運にも課題料理のメーン食材に選ばれ、川本さんは「思わずガッツポーズをした。おかげで緊張せずに本番に臨めた」と振り返る。

 野ウサギの背肉を丁寧に焼き上げ、香味野菜やスジ肉などを煮込んだ濃厚なソースを添えた。味はもちろん、火入れの技術力の高さやソースのバランスの良さなども高く評価された。

 川本さんは「日々の積み重ねが評価されて、うれしい。これからは自分との戦い。人に感動してもらえる料理人になれるよう腕を磨きたい」と話し、佐々木裕之総料理長(59)も「これからのスタッフを育てていってほしい」と今後の活躍に期待を寄せる。 

 3位入賞を記念し、ホテルでは2月1日~3月31日、川本さんが副料理長を務めるレストラン「フルーヴ」で、特別コース「エモーション」を提供する。

 3位入賞作品のアレンジがメーンの肉料理で、野ウサギをシカに代え、テーマ素材だったクリとカボチャの付け合わせを添えた「蝦夷鹿のポアレ 赤ワインソース 茸と栗 根セロリのフラン エピスのクランブル」。スジ肉などを丁寧に煮込んだベースに赤ワインを加えたソースはコクがあり、やわらかく焼き上げたシカ肉とのハーモニーが絶妙だ。

 午後5時~10時半、1人1万5000円(前日までに要予約)。問い合わせはフルーヴ(電)06・6347・1437。

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