日韓局長級協議 見えぬ関係改善の道筋

 一方で、今回の協議は、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の第3回公判と同じ日に行われた。日本側は加藤前支局長の出国禁止措置の早期解除を強く求めたのに対し、韓国側は解除に後ろ向きで、この問題を「外交交渉のカードにしようとしている」(日韓外交筋)との見方すらある。

 日本の政府筋は「日本のメディアは、なぜ加藤前支局長の問題をもっと取り上げ、批判しないのか。韓国への配慮があるのか」と指摘する。韓国側が日本側の抑制的な報道ぶりに乗じ、加藤前支局長問題を長期化させようとしている可能性も捨てきれない。

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