衝撃事件の核心

〝しぶとい〟暴力団 山口組結成100年、6代目組長就任10年…「8代目候補」育成も

 警察が山口組の「執行部」としてカウントしているのは若頭▽舎弟頭▽統括委員長▽本部長▽若頭補佐-の各役職。幹部はそれに次ぐ存在で、若頭補佐候補とされ、執行部入りの登竜門となる。

 竹内会長が役職なしの直参(直系組長)に取り立てられたのは25年10月。それから1年あまりでの幹部へのスピード出世は、「8代目候補の育成」という思惑のほかに「弘道会支配の強化」という狙いもありそうだ。

 こうした動きは、内部で弘道会に対する不満もくすぶりかねないものに思えるが、それへの対応も素早かった。

 山口組は地域ごとに組織を分ける「ブロック制」を敷き、各地域を統括する「ブロック長」という役職がある。執行部メンバーが務めるのが慣例だが、竹内会長は執行部ではない幹部への昇格と同時に、北陸・中部エリアのブロック長に就く予定になっていた。これを急遽(きゅうきょ)、「代理」に差し替えたのだ。

 「なぜ幹部なのにブロック長なのかという不満がくすぶり、それを察知した執行部が変えた、というところだろう。組織の結束力を維持するための変更だ」とある捜査関係者は語る。

 山口組は今年、結成から100年を迎える。くしくも篠田組長の就任からちょうど10年にも当たる。山口組の昨年1年は、節目の年を控えた動きが活発化した年だったとも言えそうだ。

空前の頂上作戦

 九州では暴力団をめぐる大きな動きが2つあった。

 一つは、国内唯一の特定危険指定暴力団の工藤会(北九州市)に捜査のメスが入ったことだ。

 福岡県警は昨年9月と10月、17年前の漁協組合長殺害事件や25年の看護師切り付け事件に関与した疑いで、トップの野村悟総裁(68)をはじめとする最高幹部を、殺人や組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕した。

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