映画オタク記者のここが気になる

中国が横ヤリ? 台湾の映画祭で無冠だった日台絆の作品「KANO 1931海の向こうの甲子園」

 第51回金馬奨の授賞式は昨年11月22日に行われた。「KANO」は最優秀作品賞をはじめ最多6部門でノミネートされ大本命とみなされていた。ところがフタを開けてみれば、なんと無冠。これには正直、納得がいかない。特に永瀬には賞をとってもらいたかった。

 この結果を受けて、審査委員長の中国人俳優、ジョアン・チェンが横ヤリを入れたのではないか、という憶測が流れた。実はこの女優には前科があって、昨年9月にイタリアで開かれた第71回ベネチア国際映画祭の授賞式後の記者会見で、審査員の1人として塚本晋也監督の新作「野火」の印象を聞かれたときに、「(第2次世界大戦で)多くの人々が殺され、町が爆撃され、拷問やレイプが行われた」が、「(日本は)正式に遺憾の意や認識さえ示したことがない」と非難したことで物議を醸したのだ。

 「KANO」を「媚日映画だ」と揶揄(やゆ)する声は少なくない。ただ、日台の若者が力を合わせて甲子園の土を踏んだことは、紛れもない歴史的事実なのだ。本編中で甲子園を取材していた日本人記者が叫ぶセリフは、この作品を見た多くの観客の気持ちを代弁してくれている。

 「異なる人種が同じ目的のために努力する姿は、涙ぐましい感情を起こさせるなあ!」

(WEB編集チーム 伊藤徳裕)

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