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コーヒー、みそ汁…温めたら爆発 食品加熱時の「突沸」に注意

食品の突沸
食品の突沸

 バーンッ。電子レンジでコーヒーを温めて、カップを取り出したら突然、破裂音がしてコーヒーが天井まで跳ね上がり、顔にやけどを負った-。国民生活センターなどにはこれまでに、こうした「突沸」による事故事例などが70件寄せられている。厳しい寒さが続くこの時期には、飲み物などを温める機会が増えるが、同センターは、「加熱しすぎないようにし、温めすぎてしまった場合は、1~2分冷ましてから容器を取り出して」と注意を呼び掛けている。(稲場咲姫)

1カ月以上のけが

 突沸とは、液体が沸点に達しているにもかかわらず、ブクブクと泡が立つ「沸騰状態」にはならずに、「過熱状態」となる。そこに、何らかの刺激が加わった瞬間、爆発するように突然、中身が飛び出る現象のことをいう。

 同センターによると、器の内側の凹凸や液体内の微細な固形物など気泡発生の核となるものがないと、沸点を超えても沸騰しない過熱状態になるという。また、みそ汁などとろみのある食品は、対流が起きにくく、鍋の中に温度差が生じ、温度の低い部分が沸騰をおさえてしまうという。この過熱状態に振動や調味料などが加わると、刺激となり突沸が発生する。

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