未解決事件を追う

いきなり撃ったパンチパーマの男はどこへ 散弾銃の出所、全く浮かばず…川崎信金射殺事件から15年、無念晴らしたい

 「パーン」-。

 男は再び天井に向けて引き金を引いた。

 小谷部さんは果敢にも男に近寄り、もみ合いになりながら店外へと押し出したその時、3発目の乾いた銃声が響いた。

 3メートルほどの至近距離だった。水平に向けられた銃口から散弾が発射され、小矢部さんが倒れ込んだ。

 「うーっ」

 散弾は右腹部に命中し、小谷部さんは苦しそうにうめく。白いシャツは真っ赤に染まり、周囲に血だまりが広がっていった。

 同僚たちが呆然(ぼうぜん)とする中、予想外の事態だったのか、男は何も取らずに散弾銃を持ったまま逃走を図った。

 小谷部さんは、ヘリコプターなどで川崎市内の病院に救急搬送されたが、事件から約5時間後の同日午後7時52分、出血性ショックのために亡くなった。

しらみつぶしの銃捜査

 県警は、現金目的の強盗殺人事件とみて幸署に特別捜査本部を設置。捜査員285人態勢で逃げた男の行方を追った。男と最初に向き合った男性職員は、男が散弾銃だけでなく、ポケットに刃物を持っていたと証言しており、周到な準備に基づく計画的犯行だった可能性が高い。

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