日本の議論

暴力団封圧の陰で暴れ回る「関東連合」OBと「怒羅権」OBの無軌道

 東京・六本木のクラブで一昨年、男性客が襲撃されて死亡した事件を契機に警察の集中取り締まりの対象となった「準暴力団」。六本木の事件を主導した暴走族「関東連合」OBグループや、暴走族「怒羅権(ドラゴン)」のOBらで構成されるチャイニーズドラゴンに代表される準暴力団に、都内の2グループが新たに認定されるなど、今年は警視庁の取り締まりの強化が進んだ年だった。だが、特にチャイニーズドラゴンによる犯罪は一向に後を絶たず、警視庁は摘発を一層強化していく方針という。

新たに2グループ

 警視庁は3月、「集団で常習的に暴力的不法行為に関与している」として、八王子周辺で活動していた暴走族「打越スペクター」OBと、大田区を拠点としていた暴走族「大田連合」OBの2グループを新たに準暴力団に認定している。

 警察庁は、暴力団のような明確な組織性はないものの、メンバーが集団で常習的に暴力的な不法行為をしているグループ、と準暴力団を定義。警視庁では、東京を中心に活動する関東連合OBグループとチャイニーズドラゴンの2つを、それまで準暴力団とみなしていた。警視庁関係者は「中でもチャイニーズドラゴンは、いくら摘発しても反社会性が衰えない点で悪質だ」と指摘する。

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