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「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん=当時(72)=が射殺された事件から1年を迎えた19日、事件現場では知人らが手を合わせ、大東さんの日課だった本社前の掃除も行われた。関係者らが名物社長に思いをはせるなか、捜査関係者たちも事件解決への思いを新たにしていた。(鈴木俊輔、永山準、北崎諒子)
現場には、早朝から知人や関係者らが次々と訪れた。大東さんと家族ぐるみで交流があったという京都市山科区の40代の女性は「本当にいい人だった。風化してほしくないという思いがある。遺族の方のためにも早く犯人が捕まってほしい」と涙ぐみながら話した。
約10年前まで同社で勤務していた女性(78)も現場を訪れ、「社員にも気さくに接してくれた。事件から時間がたって、大東さんのことを知る従業員が少なくなっていくと思うと寂しい」と手を合わせた。
本社前では、午前7時半ごろから、渡辺直人社長ら社員5人が掃除を行った。本社前の掃除は大東さんの生前の日課。「食べ物を扱う仕事。まずは自分がきれいにしているところを従業員に見せんと」と、朝早く出勤し、1人で掃除をしていたという。日課は渡辺社長らが引き継ぎ、「毎朝の掃除は、大東の気持ちを継承するということ」と毎朝行っている。