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ネギ産出額172億円、全国1位 国の後押しで栽培奨励

 冬に入り、鍋がおいしい季節になった。代表的な具材の一つであるネギは、千葉県が全国一の産出額を誇っている(172億円、平成24年)。主な県内産地は東葛(柏市、松戸市など)、九十九里(山武市、横芝光町など)、茂原地域などとなっている。ネギは水はけの良い土壌を好むため、河川部や海岸線の砂地が多い県内は栽培好適地が多い。

 茂原市、山武市など9市町はネギの「野菜指定産地」となっており、国の後押しで栽培が奨励されていることもプラスになっている。本県は都心に近いため、新鮮な状態で出荷できる強みもある。

 課題もある。県内のネギ作付面積は、従事者の高齢化や後継者不足に伴い、中長期的に減少傾向をたどっている(過去10年間では約8%減少)。また、中国からの低価格な輸入品が農家の収益をじわじわと圧迫している。このため産地では、単価アップのための施策を急いでいる。

 140年以上の歴史があるといわれる「矢切ねぎ」は、7年前に地域団体商標を取得し、ブランド力を高めた。「九十九里海っこねぎ」は栽培時に海水を散布することで甘みを引き出す努力が行われている。

 今後も県内ネギ農家が発展していくためには、大規模化、機械化などで生産の効率性を一段と高めつつ、消費者に新鮮でおいしいネギを届ける取り組み(流通の効率化、商品差別化)を強化する必要がある。高付加価値化という面では、単に野菜として出荷するだけでなく、「ねぎしゃぶパック」で販売し、6次産業化に成功している先行例が大分県でみられている。

 収穫期に応じて分けられる春・夏・秋冬ネギのうち、本県では秋冬ネギの収穫量が最も多く、これからまさに旬を迎える。ネギは疲労回復や冷え性などに効果があるといわれ、漢方薬にも利用されている。寒い冬、地元のおいしいネギを食べ、元気に乗り切りたい。(ちばぎん総研経済調査部研究員・高城華楠)

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