衆院選2014

次世代・平沼氏「足並みそろわず」 石原氏は姿見せず

 自主憲法の制定など独自色を強め、保守層の取り込みを図った次世代の党。党の顔といえる最高顧問で前職の石原慎太郎氏(82)=比例代表(東京ブロック)=が引退を撤回して臨んだが、与党に「是々非々」の姿勢を打ち出すなど野党らしさを明確にできないまま支持を伸ばせず、苦戦を強いられた。

 東京都千代田区のホテルニューオータニに設けられた開票センターでは午後8時以降、党首で前職の平沼赳夫氏(75)=岡山3区=や幹事長で前職の山田宏氏(56)=東京19区=ら党幹部が登壇。テレビ各局の選挙速報で、選挙前の19議席から大幅に減らすことが確実な情勢が伝えられると、一様に複雑な表情を浮かべた。

 野党による選挙区調整には、政策の違いなどから消極的で、結果的に反自民票を民主や維新と奪い合う形になった。壇上では副党首で参院議員の松沢成文氏(56)が「第三極がなくなってしまうね」とささやき、平沼氏が「そうだね」と応じる場面もあった。

 強固な地盤を誇る前職の園田博之氏(72)=熊本4区=は早々に当選確実が出た。

 平沼氏も、自民前職の阿部俊子氏(55)と接戦の末に当確が出たものの、祝福ムードはなかった。平沼氏は午後10時前、「いい候補者がたくさんいたが、足並みがそろわなかった」と述べた。

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