多くの性的少数者が暴力にさらされ、生きづらさを抱えていることが明らかになった。性的指向を理由に暴力を受けたことのある人の過半数が自殺を考えたことがあるという調査結果が発表され、性的少数者は悩みを抱えたまま、相談もできずに孤立しがちな姿が浮き彫りになった。当事者らは、学校教育などの環境整備と支援の必要性を呼びかけている。(油原聡子)
性的少数者は、女性の同性愛者であるレズビアン▽男性の同性愛者であるゲイ▽両性愛者であるバイセクシュアル▽生まれたときの法的・社会的な性別とは異なる性を生きる人、生きたいと願っている人であるトランスジェンダー-のこと。英語の頭文字をつないで、LGBTともいわれる。日本の人口の3~5%存在するとされている。
米国では州によって同性婚が認められるなど海外の一部の国では、性的少数者に対する理解が広まっているが、日本ではいまだに差別や偏見が根強くあり、孤独感を抱えたまま、悩み苦しむ当事者は多い。