番頭の時代(12)

カリスマ「永守」をハッとさせた番頭の一言「私が辞めたら困るのはあなたですよ」

 いまや、同社の幹部には、元シャープ社長や前カルソニックカンセイ社長など、永守自らが集めた各分野のエキスパートが顔をそろえる。

 永守は「誰でも後継者候補の一人。誰が一番利益をあげてくれるかということじゃないですか」と次期社長の条件を語る。

 永守自身、若いときから銭湯に行くときは必ず1番のげた箱に靴を入れ、列車の指定席も番号は1番を選ぶ。「1番以外はビリだ」という思想は徹底している。優秀な幹部を競わせることで、自分が退いた後も、日本電産の競争力を強化し、「100年企業」に成長させるという永守の思いは揺らいでいない。

 日本電産に残る課題は永守にとっての小部にあたる存在だ。次代を見据えた新たな番頭をどう獲得し、育成するか。番頭の存在が、世代交代の成否を握る。(敬称略)

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