防衛最前線

(8)早期警戒機E2C 三沢から那覇へのお引っ越し 「脅威」はソ連から中国へ

 E2CとAWACSによるスクランブルは年間20件程度だったのに対し、24年度は250回前後に激増したとみられている。スクランブルは25年度も増え続け、中国政府の防空識別圏設定や、中国軍機による自衛隊機への異常接近など南西方面の緊迫は増すばかりだ。このため、1年8カ月の出張を経て、隊員約60人、E2C4機の陣容で603飛行隊が新編された。

 「力による現状変更の試みが継続されており、不測の事態を招きかねない危険な状況になっている。地上固定式レーダーを補完する警戒航空隊の果たす役割は重要だ」

 第603飛行隊の発足式が行われた今年4月20日、当時の小野寺五典(いつのり)防衛相はE2Cが果たす役割をこう強調した。

 円盤状の回転式アンテナが特徴のE2Cは「空飛ぶレーダーサイト」とも呼ばれる。数多くの敵機を同時に追尾し、対空無線で敵機の位置情報などを地上の防空司令所や遼機に伝送し、要撃機を指揮することもできる。全長約49メートルのAWACSと比べて17.6メートルと小型のため、すぐに飛び立つことができる即応性も強みだ。

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