日本の議論

ボタン電池誤飲「1時間で食道に穴」も…知られていない怖さ、子供の事故減らず

 ほかにも、補聴器▽懐中電灯▽タイマー▽基礎体温計▽リモコン-などのボタン電池の誤飲事故が報告されている。いずれも保護者がちょっと目を離したすきに起きており、玩具だけでなく、ボタン電池を使用した日用品や、電池の保管方法にも注意が必要という。

飲み込むと化学やけどのおそれ 6割が「知らない」

 消費者庁などによると、ボタン電池の形状は、ボタン型とコイン型の2つがあり、放電電圧が1・5ボルトのボタン型に比べ、コイン型でよく使われるリチウム電池は放電電圧が3ボルトと高く、電池を使い切るまで高い電圧を保持する特性がある。また、硬貨に似た直径2センチ前後のコイン型は食道にひっかかりやすく、早く摘出しないと、高い電圧でとどまり続ける可能性があるという。

 消化管に接触した電池から電流が流れると、電気分解により、電池の外側(マイナス極側)にアルカリ性の液体が作られる。この液体はタンパク質を溶かす性質があり、わずかな時間でも消化管の壁を損傷するなど重篤な症状を引き起こすとされる。鶏肉を使用した化学やけどの再現実験では、約20分で電池の形のくぼみができるほどの損傷が確認された。

 消費者庁が今年3月、0~3歳の乳幼児を持つ20~40代の母親約3248人を対象に行った調査によると、約8割に当たる2569人が、ボタン電池の誤飲事故が起きていることを知っていると答えた。しかし、重症化することについては約6割に当たる2021人がその事実を知らないと回答。危険性が十分に認知されていない実態が浮かび上がった。

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