7歳から約6年間にわたり、両親から虐待を受けた経験をもとに、全国で講演活動などを展開している一般財団法人「児童虐待防止機構」理事長の島田妙子さん(42)=大阪市中央区=が18日、神戸市東灘区で「虐待としつけ」などをテーマに講演した。
講演会は、同区内の公立中学7校で構成する「区公立中学校PTA連合会」が企画。教師や保護者ら約195人が参加した。
島田さんは、父親に風呂の湯に顔を押しつけられ窒息死しそうになるなど自らが受けた体験を振り返り、「人相が変わっていく父親をみると、理不尽な暴力をした本人の心も傷つくのがわかり、悲しかった」と当時の心境を明かした。
また、中学2年の時、担任の女性教師が両親に指摘したことを機に、虐待が終わったエピソードを紹介し、「虐待を受けている子供の些細なサインを見逃さないことが必要」とした。その上で、「地域一体となって虐待する大人に対しても手を差し伸べないと、虐待の解決にはつながらない」と話した。