崩壊から1年半経て「旧閑谷学校」石塀修理 特殊な工法で組み上げ 岡山

 国内最古の庶民の教育機関として知られる特別史跡「旧閑谷学校」(備前市)のうち平成25年3月に崩れた「石塀(せきへい)」の修復が17日、始まった。文化庁の補助を受け、総工費は約1500万円。巨石を特殊な工法で組み上げているため、通常の建設業者では修理ができず、岡山城を復元した岡山市の土木業者が施行する。

 石塀(高さ約2メートル、全長765メートル)は、同学校内の諸施設を大きく取り囲むように巡らされている。大半が国宝・講堂と同じ元禄14(1701)年に建造され、国の重要文化財。当時の石工集団が独自の「切り込み接ぎ式」という工法を用いており、内部には土ではなく割石を詰めて排水性を向上させている。

 今回の崩壊場所は、明治10年に改築された場所で重文指定は受けていないが、同様の工法で作られている。昭和41年に岡山城再建を手がけたアイサワ工業(岡山市北区)が工事を請け負い、当時と同様の手法で石を積み上げる。

 県文化財課は「江戸時代の構築技術をうかがう上で貴重な遺構。慎重に修復していきたい」としている。12月中に解体を終え、来年2月にかけて積み直しを行う予定。現地では一般公開を予定している。

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