島が危ない 赤サンゴ 迫る群影(2)

中国密漁船に囲まれる小笠原・父島「島が乗っ取られる」…生態系破壊し、ゴミで海を殺す中国船

 密漁は取り締まりが難しいとされる。魚やサンゴなどはどこで獲ったものなのかを立証するのが難しく、現場を押えるのが唯一の摘発手段だからだ。だが、中国漁船もレーダーなどを備え、向かってくる巡視船は船影などで確認できて逃げてしまうケースが多い。

 結局、中国漁船の違法操業に歯止めはかからず、目の前でサンゴが根こそぎ奪われていく。石井さんは海を前につぶやいた。

 「最近、ここは本当に日本の領海なのかと思う。このままでは中国の海になってしまう」(森本充)

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