島が危ない 赤サンゴ 迫る群影(1)

薄笑い浮かべ悠々と網を引き上げる中国人密漁者 手出しせず日本巡視船の目の前で…サンゴ密漁、屈辱の海を見た

【島が危ない 赤サンゴ 迫る群影(1)】薄笑い浮かべ悠々と網を引き上げる中国人密漁者 手出しせず日本巡視船の目の前で…サンゴ密漁、屈辱の海を見た
【島が危ない 赤サンゴ 迫る群影(1)】薄笑い浮かべ悠々と網を引き上げる中国人密漁者 手出しせず日本巡視船の目の前で…サンゴ密漁、屈辱の海を見た
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 東京都の小笠原、伊豆両諸島沖で今秋、中国漁船のサンゴ密漁が問題化した。10月末には計200隻を超え、洋上は無法地帯に。海上保安庁が懸命に捜査と警備にあたるが、「宝石サンゴ」と呼ばれる高価な赤サンゴに迫る中国漁船とのイタチごっこは続く。一獲千金を狙い、公然と島と領海を脅かす船の「群影」。サンゴをめぐる日本、中国での現状を報告する。

 小雨がぱらつく9日午前8時、小笠原諸島の父島・二見漁港を漁船「達良丸(たつりょうまる)」で出港し、サンゴ密漁の現場に向かった。直後に小笠原島漁協から無線を通じ、天候の連絡が入った。

 「小笠原諸島に波浪注意報が引き続き発令中。東の風やや強く、波3メートルの後、2・5メートル。うねりを伴う」

 9・7トンの達良丸は荒波にもまれた。甲板には波しぶきが容赦なく降り注ぎ、外に投げ出されそうになる。「こんな日にわざわざ漁に出ようとは思わないね。でも、やつら(中国漁船)はきっといるよ」。船長の金澤多可志さん(39)は言い切る。