60年の思い預かり 旧三和銀行本店からタイムカプセル 建て替え工事で取り出し

60年の思い預かり 旧三和銀行本店からタイムカプセル 建て替え工事で取り出し
60年の思い預かり 旧三和銀行本店からタイムカプセル 建て替え工事で取り出し
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 大阪市のメーンストリート・御堂筋沿いにある三菱東京UFJ銀行大阪ビル(同市中央区、旧三和銀行本店)で6日、老朽化に伴う建て替えのための取り壊し工事が始まった。着工に先立ち、ビルが完成した約60年前に壁面の礎石に埋め込まれた定礎箱が取り出された。

 定礎箱は記念品を納めたタイムカプセルのようなもので、ビルが建てられた昭和30年2月23日付の新聞や銘板、図面などが入っていた。

 銘板の表には、三和銀行の中興の祖といわれ、平成17年に106歳で死去した第3代頭取の渡辺忠雄氏ら役員の名前とともに、銀行の繁栄を祈念する文が刻まれていた。裏には工事に携わった大阪ガスや自家発電装置を納入したダイハツ工業、エレベーターを設置した日立製作所などの企業名が記録されていた。

 当時の新聞の一面にはソビエト連邦との国交正常化に向けた動きを伝え、「まず終戦を相互確認」などの見出しがあり、歴史の流れを感じさせる資料に関係者が見入っていた。辰巳文一総務部長は「顧客でもある多くの企業の協力で完成したビルであったことが分かり、感慨深い」と話した。

 新ビルは29年11月末に完成予定で、地上21階、高さ100メートルを超える高層ビルに生まれ変わる。