【国際情勢分析】「興奮して眠れなかった」 習近平氏の〝ありがたい文芸講話〟は文化大革命の再来か(3/4ページ) - 産経ニュース

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国際情勢分析

「興奮して眠れなかった」 習近平氏の〝ありがたい文芸講話〟は文化大革命の再来か

 毛が講話を行ったのは、自身が党内で最高指導者の地位を固めた直後だった。共産党を支持する国内の文芸関係者を延安に集め、「文芸は革命的でなければならない」といった趣旨の講演を行った。

創作意欲の萎縮は必至

 49年の新中国建国後、この毛の講話は絶対視され、「最高指示」と位置づけられた。「革命的でない」と判断された作品は次々と発売禁止の処分を受け、その作者たちは迫害された。66年に始まった「文化大革命」はこの毛沢東の文芸講話の延長線にあると指摘され、当初の目的は「古い文化と伝統を壊し、新たな社会主義文化をつくること」だった。

 文化大革命終了後、●(=登におおざと)小平(1904~97年)が主導する改革開放が始まり、文芸界に対する締め付けが緩和された。毛沢東の文芸講話は公式的に否定されていないが、事実上、棚上げにされた。政府さえ批判しなければ、文芸作品は比較的自由に創作できる時代が約30年続いた。

 ベルリン国際映画祭でグランプリにあたる金熊賞を受賞(88年)した「紅いコーリャン」など、国際社会から高く評価される作品も多く生まれた。ちなみに今回の文芸座談会には、中国の映画人の第一人者と言われる「紅いコーリャン」の張藝謀(チャン・イーモウ)監督(62)は呼ばれていない。