振り込め詐欺捜査の切り札「だまされたふり作戦」 摘発急増

 被害者がだまされたふりをし、犯人をおびき寄せて逮捕する「だまされたふり作戦」が、振り込め詐欺など特殊詐欺対策の切り札になりつつある。昨年、全国で摘発した4割がこの作戦によるものだった。

 警察庁などによると、この捜査手法は平成21年に神奈川県警が始め、現在では全国の警察で導入されている。背景には、被害者から現金を受け取る方法が「振り込み型」から「手渡し型」中心に変わり、犯人を直接逮捕できる機会が増えたことがある。

 特殊詐欺の被害総額は昨年、約487億円と過去最悪を記録。今年1~9月もすでに約404億円に上り、昨年を上回るペースとなっている。

 だまされたふり作戦による摘発者数は22年の155人から、昨年は特殊詐欺事件全体の摘発者数(1805人)の4割に当たる780人まで増加。今年も1~6月までに443人が検挙され成果を上げつつある。

 警察庁幹部は「犯罪組織の末端層の『受け子』や『見張り役』の検挙はできている」と作戦の意義を強調する一方、「突き上げ捜査で上位層への摘発までなかなかたどり着けないのも現状だ」としている。

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