「労働時間が長く、身も心もぼろぼろだった」。エステティックサロン「たかの友梨ビューティクリニック」仙台店の従業員と元従業員の女性2人が未払い分の賃金など計約1800万円を求めた訴訟で、元従業員の30代女性は29日、仙台地裁への提訴後に仙台市青葉区の仙台弁護士会館で会見し、過酷な労働実態を訴えた。
訴状によると、2人は、開店準備のため始業時刻より早く出勤し、終業時刻をタイムカードに記録した後も、翌日の予約確認や掃除などの長時間業務が常態化していたと主張。会社側は残業代を支払っておらず「不払いの姿勢は悪質」としている。
原告側代理人によると、2人の残業は毎月80~100時間程度で、20万円以上の残業代に相当するという。女性は「1週間以上の連勤があったり、昼休憩も取れなかった」と話した。
女性は平成21年に入社。妊娠したが、業務の軽減などを受けられず、今年2月に退社した。