グリーンベルトで安全確保 3年で通学路98キロ整備へ 埼玉

 歩道のない通学路の路肩を緑色に塗装してドライバーに注意を促す県の「通学路グリーンベルト」事業で、塗装した上尾市の県道で通行する自動車の平均速度が低減し、歩行者との距離が広がるなどの効果があったことが24日、県への取材で分かった。県は平成26~28年度の3年間で、歩道の設置が難しい計98キロについてグリーンベルトを整備する。

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 整備されるのは、公立小学校の通学路に指定された県道で歩道がない約180キロのうち、バス通学区間や歩道の設置計画区間などを除いた98キロ。26年度は38キロの塗装を計画している。今年度の事業費は1億2千万円で、9月末までに13キロが施工された。

 当初は自動車の通行速度が速い区間を優先する方針だったが、今年5月に上尾市上野の県道で発生した児童や保護者ら計7人が重軽傷を負った事故を受けて、過去に事故が発生した地点を重点的に整備を進めている。

 県が整備前後に上尾市の県道を通行した約100台の自動車について調査したところ、平均時速が31・9キロから29・3キロに低下。歩行者との平均距離は約80センチから1メートルに増え、歩行者から離れて、中央寄りに走行するようになったという。また、整備済みの計9路線で平均すると時速が1・8キロ低下し、間隔は約10センチ拡大したことが確認された。

 事故直前の時速が30キロを超えると致死率が急上昇するとの統計もあり、県は「上尾では30キロを下回っており、一定の効果が確認された。時間と費用がかかる歩道整備に代わる緊急措置だが、継続して通学の安全確保につなげたい」としている。(川畑仁志)

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