皇后さま80歳「争いの芽摘む努力を」

 皇后さまは20日、80歳の誕生日を迎えられた。昨年12月に80歳となられた天皇陛下とともに、夫婦そろっての傘寿をお迎えになった。お誕生日に先立ち宮内記者会の質問に文書で回答し、陛下との55年間の結婚生活を振り返り「子どもたちや私を、時に厳しく、しかしどのような時にも寛容に導いて下さり、私が今日まで来られたのは、このお蔭(かげ)であったと思います」と感謝の意を示された。

 陛下が平成24年に心臓手術をされた後、お二人でご静養先の葉山御用邸(神奈川県葉山町)周辺を散策中、一般の男性から「陛下よろしかったですね」と明るく声をかけられたエピソードを紹介し、「しみじみとした幸せを味わいました」とつづられた。

 来年の戦後70年を前に、両陛下は今年6月に沖縄、10月には長崎で慰霊を重ねられた。来年には激戦地のパラオを訪問されることが検討されている。

 皇后さまは、遺族が一貫して平和で戦争のない世界を願ってきたと指摘し、「平和の恩恵に与(あずか)っている私たち皆が、絶えず平和を志向し、国内外を問わず、争いや苦しみの芽となるものを摘み続ける努力を積み重ねていくことが大切ではないかと考えています」とのお気持ちを寄せられた。

 広島の土砂災害や御嶽山(おんたけさん)の噴火などで多数の犠牲者が出たことにも触れ「犠牲者の冥福を祈り、遺族の方々の深い悲しみと、未だ、行方の分からぬ犠牲者の身内の方々の心労をお察しいたします」と記された。

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