防衛最前線

(3)陸上自衛隊ヘリUH60JA 御嶽山噴火の救助で見せた「神業」

 陸自には、大量の人員と機材を運べるCH47がある。ただ、重量はUH60の4.7倍になり、噴火直後は降り積もった火山灰が飛散しやすく、離着陸は容易ではない。このため、CH47が御嶽山で活動を始めたのは、噴火から4日たった10月1日だった。UH60が自衛隊内で「最後のとりで」と呼ばれるのは、過酷な状況でも直ちに災害現場に飛び込むことができるからだ。

 とはいえ、最後に求められるのはパイロットの技量になる。あるUH60パイロットは「局地的な突風を予測してエンジン出力を調整するためには風を読むことが必要だ。木の揺れや火山灰の舞い方、機体の揺れなどを瞬時に判断して突風に備えなければならない」と、操縦の難しさを説明する。

 最新ハイテク機器を搭載したヘリコプターと熟練パイロットの勘。この2つのいずれかが欠けていたなら、2次災害の危険さえ十分にあったのだ。

(政治部 杉本康士)

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