本紙前ソウル支局長起訴

韓国は「幼稚」 軍事政権下と体質変らず RKBの元ソウル特派員、沈黙破る

 通訳や運転手として雇った韓国人も、当局に首根っこをつかまれています。彼らを通じ、私の取材活動の中身は筒抜けでした。

 当時、言論基本法という法律が施行され、検閲が義務づけられていました。撮影したビデオテープは飛行機で日本に送る前に、文化公報部(当時)に持参し、チェックを受けます。部分的に削除を命じられることもありました。

 ある昼食会の席で、文化公報部長官に言われた言葉が忘れられません。

 「なぜ廣崎さんは、そんなに仕事をするんですか。ネタが欲しいなら私があげますよ」

 カチンと来ました。こんなバカなことがあるものか。記者として許せませんでした。

 ソウル勤務は2年間の予定でしたが、会社と相談の上、滞在期間の1年延長を決めました。ですが、ビザ延長の申請がなかなか認められないんです。

 週に1度の割合で、当局に連絡しても理由は教えてくれない。当局の言いなりにならない私の取材手法が疎ましく思われたのでしょう。

 何とか3カ月の延長を2回繰り返しましたが、意地を貫くと、後任特派員の迷惑にもなりかねず、断念しました。ソウル五輪の取材に支障がでてはいけないからです。