平城京お散歩アプリがグッドデザイン賞を受賞

 奈良時代の古地図を使って平城宮跡を散策してもらおうと県が開発したスマートフォンのアプリケーションソフトが、「2014年度グッドデザイン賞」(公益財団法人日本デザイン振興会主催)を受賞した。奈良の歴史を分かりやすく学べ、観光に使えるアプリとして人気を集めている。

 アプリは「なら平城京歴史ぶらり」。昨春から無料配信を始め、今年9月末までのダウンロード数は約5800件に上っている。

 使い方はシンプルだ。平城宮跡散策の際にアプリを開くと、画面上に奈良時代の平城京の古地図が示され、GPS機能と連動する。現在の自分の居場所が古地図上ではどの位置にあたるかが分かり、タイムスリップしたような感覚が味わえるという。

 阿倍仲麻呂や藤原不比等など歴史上の人物が話し出し、史跡の解説を行う仕掛けも魅力だ。

 県によると今年度のグッドデザイン賞には約3千点の応募があり、うち約千点に同賞が贈られた。審査委員からは「歴史ストーリー体験アプリとして、これまでに前例のない革新的な企画」と評価されたという。

 アプリは英語、中国語、韓国語にも対応。Google PlayやApp Storeで無料配信している。担当者は「奈良の歴史的価値を古地図を見て楽しみながら散策してほしい」と話している。

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