ノーベル物理学賞に決まった米カリフォルニア大サンタバーバラ校(UCSB)の中村修二氏(60)が現地時間の7日、同大で行った記者会見の詳報は次の通り。
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--受賞決定の電話があったとき何をしていたか
「寝ていた。でも実際は緊張していたので、30%ぐらいは寝ていて、70%は眠れていなかった」
--研究を始めた約20年前に(ノーベル賞受賞を)思っていたか
「まったく考えていなかった。会社(日亜化学工業)に入ったときには赤色LEDだけを扱っていて、売り上げもよくなかった。会社の人には赤色LEDを推されていた。いつまでたっても売り上げがよくならなかったので怒った。(日亜化学創業者の小川信雄)会長に『青色LEDを作りたい』と言ったら、『いいよ』とお金も出してくれた。海外に行ったこともなかったので『1年間留学したい』といったら、それも『いいよ』と。たった5秒の会話だった。米フロリダ州の大学に留学した。留学して分かったことは、米国では博士号が大事だということ。それがなければ、ただの実験助手。日本に戻ってきたときは、博士号を取るのが夢だった。LEDが夢ではなかった(笑)」
--誰に一番感謝していますか
「小川信雄会長。最高のベンチャー企業家だ。次に、カリフォルニア大サンタバーバラ校(UCSB)のヘンリー・ヤン(楊祖佑)学長。彼が一番支援してくれた」