衝撃事件の核心

逮捕前、男は教会で手を震わせた…神戸女児遺棄 アリが行列なす〝ごみ屋敷〟、意味不明の連続110番 奇行トラブルメーカーの心の軌跡

 神戸市長田区長田天神町の草むらで、行方不明だった市立名倉小1年の女児(6)の切断遺体が見つかった事件は、遺体発見翌日に近所に住む無職の君野康弘容疑者(47)が兵庫県警に死体遺棄容疑で逮捕されるという急展開をみせた。幼少期の「まじめで落ち着いた子」との印象から一変し、高校卒業後、職を転々としながら酒やパチンコにおぼれ、絵を描いたような〝転落人生〟をたどった君野容疑者。昨夏、アリが行列をなす〝ごみ屋敷〟から追い出され、現在のアパートに転居してからも、近所で酔って激高したり、意味不明な110番を約260回繰り返したり…。逮捕直前には知人と一緒に教会を訪れ、不安げな様子で手を震わせていたという君野容疑者の心に宿るものは何なのか。

任意同行時は泥酔状態

 下校後の女児が行方不明になったのは9月11日。無残な遺体は不明13日目の23日、自宅から約150メートル離れた、住宅の間の狭い石段を上がりきった草むらで見つかった。

 遺体は頭部と両手を含む胴体、両足に切断され、行方不明時に身につけていたとみられる衣服やサンダルなどがポリ袋6つに小分けされて5~10メートルの範囲に置かれていた。後に周辺4カ所でも切断遺体の一部が見つかっている。

 兵庫県警が遺体発見現場から約30メートル離れたアパートに住む君野容疑者を死体遺棄容疑で逮捕したのは、翌日の24日だった。

 不明直前の女児が写ったコンビニなど2カ所の防犯カメラに、女児を追うように歩く君野容疑者が写っているのを県警の捜査員が確認し、不審人物として浮上。16日には捜査員が自宅を訪問、女児の所在の有無を確認していた。早い段階でマークしていたのだ。

 自宅訪問時に女児は見つからず、君野容疑者は「酒を飲んでいただけ。何も知らない」と答えていた。

 県警が逮捕発表の記者会見で明らかにした逮捕の決め手は、ポリ袋に遺体とともに入っていたたばこの吸い殻。君野容疑者のDNA型が検出された。袋の中には君野容疑者名義の診察券や公共料金の領収書も入っていた。

 県警は君野容疑者宅の捜索で女児のものとみられるリュックサックを発見。室内で検出された微量の血液のDNA型を調べ、女児の血液だったことを確認した。司法解剖を実施した24日時点で死亡推定時期を死後1~2週間と突き止め、女児は不明直後に何らかの理由で死亡した可能性が高まっている。遺体の入っていたポリ袋からは君野容疑者の指紋も検出された。

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