学校で盗撮の証拠隠した容疑の校長と教頭を書類送検 宮城

 小学校内の盗撮事件に使われたビデオカメラと知りながら隠したとして、加美署は1日、証拠隠滅容疑で加美町の小学校の校長(56)と同校教頭(56)を書類送検した。「自分たちの保身のために隠した」として送検容疑を認めているという。

 盗撮事件では、同署が7月15日、校内にビデオカメラを仕掛けたとして建造物侵入と軽犯罪法違反容疑で、米国籍の同校英語指導助手(27)を逮捕していた。

 送検容疑は勤務先の小学校の女子更衣室に盗撮目的で置かれていたビデオカメラや記録媒体を、盗撮が発覚した6月19日から同署に被害を届けた7月14日まで校内に隠したとしている。

 町教委によると、6月19日に5年生の女子が更衣室のロッカー内にあったビデオカメラを発見。校長と教頭は通報せずに証拠品を校内に隠しており、7月11日に町教委に「カメラは発見されたが盗撮の事実はない」と虚偽の報告をした。盗撮があったとの話が児童や保護者に広まったため、同14日、町教委に盗撮があったと報告、加美署に被害届を提出した。町教委は1日、書類送検を受けて記者会見し、村山斌夫(あやお)教育委員長が「校長らの書類送検を厳しく受け止め、二度とこのような事態を生じさせないように努力したい」と話した。校長らの処遇については、厳正に対処するという。

 町教委は2日、校長らの勤務先の小学校で保護者への説明会を開く。

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