主張

再生エネ買い取り 強引な普及計画は見直せ

 九州電力が太陽光など再生可能エネルギーの買い取りを中断することを決めた。他の電力会社でも同様の動きが出ている。実態を踏まえない普及制度の杜撰(ずさん)さが露呈したといえる。

 買い取り制度に基づく申請が急増し、安定的な電力供給に支障を来しかねない事態に陥ったという。割高な価格で買い取りを進めていることが大きな原因だ。

 多様な電源の確保を目的とした制度とはいえ、電力需給の不均衡を招くようでは本末転倒だ。

 割高な買い取り価格は料金に転嫁される。国民負担や電源構成のバランスを考えず、再生エネの普及ばかりを優先させる姿勢は転換すべきだ。買い取り価格の引き下げを含め、導入策の再設計を求めたい。

 再生エネによる発電設備は、一昨年7月の制度開始から今年3月末までに、約900万キロワット分の稼働が始まった。このうち9割超を太陽光発電が占める。とくに九州は土地が比較的安く、日照時間が長いこともあり、九電に太陽光発電の買い取り申請が集中した。

 だが、太陽光は天候や昼夜の発電量の差が大きく、安定性に欠ける。これを大量に受け入れると、周波数が乱れて電気の質が下がったり、停電が起きたりする恐れもあるという。

会員限定記事会員サービス詳細