電通創業者・光永星郎の生涯描く テレビ熊本がドキュメンタリードラマ

 テレビ熊本(TKU)が25日、熊本県氷川町出身で、広告会社「電通」創業者の光永星郎(みつなが・ほしお)の生涯にスポットをあてたドキュメンタリードラマ「広告の先駆者・光永星郎」の制作発表の記者会見を開いた。TKUは熊本ゆかりの偉人を取り上げたドラマを作り続けており、今回が22作目となる。10月26日午後4時5分~5時20分、FNS系列の九州7放送局で同時放映される。

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 光永氏は幕末の慶応2(1866)年、当時の八代郡野津村(現氷川町)で生まれた。青年時代は陸軍軍人を志したが、ひょう疽(そ)が原因で右足の自由を失い、夢は閉ざされた。

 日清戦争では従軍記者として中国大陸へ渡った。この際に、通信手段の不備が原因で、記事掲載が大幅に遅れた経験から、通信社の設立を構想した。合わせて、電通の前身となる「日本広告」を明治34(1901)年に設立した。

 創業当初は、東京の間口2間(けん)、奥行き3間の小さな2階建て社屋に、社員8人の小さな会社だった。「広告」という言葉を知る人も少ない中、従来の常識にとらわれない戦略で、日本最大の広告会社にまで育て上げ、昭和20年に亡くなった。番組では、光永の生涯をドラマチックに描く。

 TKUは9月21日~27日、氷川町や八代市でロケ撮影を実施し、1時間15分のドラマ番組に仕上げる。

 氷川町文化センターで開かれた制作発表には、TKUの本松賢社長や光永星郎役を務める俳優の綿引勝彦氏、ロケに協力した町関係者らが出席した。

 本松氏は「光永氏の生き方からは、前人未到の道を開拓する実行力、さまざまな葛藤の中で要求される決断力、互いに信じ合うことで生まれる統率力など、今の時代でも欠かせない大切な力を学ぶことができる」と述べた。綿引氏は「パワフルな根性を持っていた人物だと思う。大きな事業を成し遂げられた方なので、私も熱意を込めて演じた」と語った。

 氷川町の藤本一臣町長は「町民約50人がエキストラで出演した。町の良さが伝わる作品に仕上がると思う」と期待した。

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