正論

沖縄知事選では「中国」も問え 東海大学教授・山田吉彦

 ≪基地の単一争点化に違和感≫

 沖縄県知事選挙が11月に行われる。沖縄の地元紙は、知事選の争点を米軍の普天間基地の辺野古移設の是非のみに絞っているようである。基地問題が重要であるのは確かだが、この議論だけに選挙の帰趨(きすう)がかかってきそうな方向にあることには違和感がある。

 在日米軍の問題は、沖縄だけではなく日本全体で考え、外交、防衛政策とも関係するから総合力をもって取り組むべき事項だ。安倍晋三政権も国家主要課題の一つとして取り組み始めている。

 沖縄知事選はそれ以上に、海洋国家、日本の行く末を左右する重要な意味を持つ。そこに多くのメディアは目を向けようとしない。沖縄は中国が強い関心を示す地政学的な位置にもあるのだ。

 沖縄近海には魅力的な海底資源も眠っている。石油天然ガス・金属鉱物資源機構は昨年3月、沖縄本島北西約100キロの伊是名海域に金、銀、銅などの資源量が340万トンを超える海底熱水鉱床が存在していると報告した。この海域に眠る資源を地金換算すると約5兆円になると推定される。