衝撃事件の核心

号泣県議の点と線 疑惑の昨年9月2日城崎温泉「日帰り出張」の可能性を追究すると…

 政務活動費の不自然な支出で辞職した野々村竜太郎・元兵庫県議(48)が、城崎温泉(同県豊岡市)に日帰り出張したと収支報告書に記載していた昨年9月2日をトラベルミステリー風に検証してみると、意外な事実が浮かび上がった。この日は大雨により特急の多くが運休し、日帰りは極めて困難だったとみられているが、始発の特急に乗車し、代行バスや列車を乗り継げば、かろうじて日帰りが可能だったのだ。あくまで収支報告書の記載通りなら、野々村氏は大雨の中、早朝に自宅を出発し、複数の交通機関を乗り換えやっとの思いで城崎温泉にたどり着き、深夜自宅に戻ってきたことになる。「城崎温泉には行っていないのではないか」。そんな疑惑の目が向けられている野々村氏の点と線をたどった。

(大竹直樹)

代行バスへの乗り換え

 「特急だったら、『こうのとり1号』に乗った以外考えられない。1号でないとその日に往復はできなかった」

 関係者の一人が打ち明ける。野々村氏は城崎温泉への往復は常に往復1万5340円を申請。号泣した釈明会見では、経路について記憶にないとした上で、「出張はグリーン車を使った」と発言していた。

 グリーン車は一部の臨時列車を除き、特急列車にしか連結されていない。自宅の最寄り駅である阪神電鉄武庫川団地駅(兵庫県西宮市)を午前7時半ごろに出る阪神電車に乗り、阪神梅田駅に出れば、JR大阪駅8時14分発の城崎温泉駅行き「こうのとり1号」に乗車可能だ。今津駅で阪急電車に乗り換え、宝塚駅に向かっても「こうのとり1号」に乗り継げる。

 いずれにせよ野々村氏の発言通りなら、「こうのとり1号」のグリーン車に乗車していた公算が大きい。後続の「こうのとり」を利用しても、自宅からの日帰りは不可能だったためだ。

 兵庫・姫路方面を経由するディーゼル特急「はまかぜ」は始発から運休しており、夕方にようやく再開した。日帰りは不可能だ。事実上、「こうのとり1号」以外の選択肢はないのだ。

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