一般永住者の摘発最多 要件緩和で急増、治安改善に足かせ

 一方、厚生労働省の調査で就労が確認されたのは3割で、大半が製造業などの単純労働者とみられる。警察当局が不法滞在者の摘発を強化した15年以降は、偽装結婚での資格取得も目立つようになったという。

 外国人の労働問題に詳しい慶応大の後藤純一教授(労働経済)の話「一般永住者は一度資格を取得すれば剥奪するのが困難で、審査の厳格化が急務。外国人労働者の受け入れは経済的側面だけでなく、社会的側面についても十分に検討するべきだ」

 一般永住者 外国人の在留資格の一つ。医療や留学など国内での活動内容に付随する資格ではなく、日本人配偶者、日系人などの定住者と同様、社会的立場に与えられる資格。職業制限がなく、生活保護などの受給も認められ、参政権などを除いて日本人とほぼ同じ権利が与えられる。平成25年末時点で国籍別では中国約20万人、ブラジル、フィリピン各約11万人、韓国・北朝鮮約6万人。

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