【経済裏読み】エアバッグ世界シェア20%「タカタ」品質問題で揺らぐ世界の自動車業界…GMに続く巨大リコール、自動車市場にかつてない危機感(2/3ページ) - 産経ニュース

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経済裏読み

エアバッグ世界シェア20%「タカタ」品質問題で揺らぐ世界の自動車業界…GMに続く巨大リコール、自動車市場にかつてない危機感

「帝王」の不安

 いったいなぜ、ここまで騒動が広がっているのか。

 まず指摘されるのは、自動車部品市場におけるタカタの「存在感」だ。問題のエアバッグを製造したのはタカタ1社だけだが、リコールを発表した自動車メーカーの顔ぶれでも分かるように、日本のみならず各国で取引があり、世界シェアの約2割を握る。

 もともとタカタは織物製造から出発した企業で、自動車のシートベルトなども製造していた。その品質を高く評価していた自動車メーカー幹部がタカタに「エアバッグも作ってほしい」とラブコールを送った。創業家で元社長の高田重一郎氏は「危ない橋は渡れない」と当初は乗り気ではなかったというが、メーカー側の熱意にほだされ、数十年前にエアバッグ事業に進出した経緯がある。

 高田氏は決断すると、会社の総力を挙げて開発に打ち込む。同社が製造したエアバッグはたちまち自動車業界でも評判になり、世界市場を左右するまでの存在になった。高田氏は平成23年に死去したが、かつて米誌フォーブスの富豪ランキングに名を連ねるほどの立志伝中の人物となり、「エアバッグの帝王」(ロイター通信)とも呼ばれた。