また、湯川さんはPMCの代表であることを英語で公開し、アレッポで銃器を構えた写真などもアップしている。菅原さんは「テロリストは拘束した人間の身元を特定するためにインターネットで検索する。スパイと間違えられても仕方がない」とみる。実際、イスラム国のメンバーは「すべての証拠が(拘束された)日本人はスパイであることを示している」と断定していた。
今回の事件を受け、菅原さんは「もしイスラム国が『日本はスパイ活動を行っている国』ととらえれば、これまで攻撃対象に入っていなかった日本が標的になる可能性もある。日本政府の慎重な対応をなし崩しにすることがないよう、すべての日本人に慎重な行動が求められている」と警鐘を鳴らす。
湯川さんが現在、どういう状態にあるかははっきりしない。ただ、湯川さんの行動に軽率な点があったとしても、その身柄を不当に拘束することは人道上許されない。生還に向け、関係者の最善の努力を期待したい。