相馬市に「アート・メゾン」オープン 被災の子供たちをケア 福島

 東日本大震災で被災した相馬市の子供たちの心のケアや学力向上、情操教育、芸術活動の拠点として活用する施設「LVMH子どもアート・メゾン」が先月、同市にオープンし、注目を浴びている。

 施設は、フランスの高級ブランド品最大手「モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)」グループが復興支援として資金を提供した。木造2階建て延べ床面積約290平方メートルのドーナツ型の建物で、開放的なガラス張り。ガラス壁には野菜棚が設けられ、食育も兼ねた自然のカーテンが施されているほか、いすや建物の一部に紙パイプが使われ、環境にも優しい構造になっている。

 建設を手がけたのは建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞した建築家の坂茂(ばん・しげる)氏(57)。ヴィトングループからは約1億3千万円が寄付された。運営は相馬市が行い、寄付された絵本など約2千冊の児童書を所蔵する図書閲覧質や読み聞かせコーナーなどが設けられている。

 今後は、音楽を通した情操教育を行う「エル・システマジャパン」による作曲教室や東京大学の学生が中学生に勉強を教える「相馬寺子屋」などの活動に使用する予定。また、震災後子供の心のケアを行っている「相馬フォロアーチーム」のカウンセラーが常駐し、相談を受け付けているほか、施設内で育てている20種類ほどの野菜を使った料理教室などにも活用したいと考えているという。

 娘の心陽ちゃん(1)と夫と訪れていた同市の中村美由紀さんは「とてもきれいで絵本もたくさんあるのでとてもいいですね。またぜひ利用したいです」と話した。

 施設は相馬市中村2の2の15。午前9時~午後8時。多目的研修室の無料貸し出しも行っている。問い合わせは、相馬市生涯学習課(電)0244・37・2187。

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