話の肖像画

日本への傾倒、韓国とのギャップ 帰化、そして祖国 評論家・呉善花(57)(4)

 韓国からの攻撃はずっと続いていました。日本での著作活動を続けていると、韓国の治安当局からも「韓国を批判する本を書くな」と指弾されるようになりました。韓国のマスコミ、政府からも個人攻撃を受け続け、彼らの批判のあり方のレベルがあまりにも低いと絶望もするようになりました。私が帰化を決断したのは日韓の社会のレベル差を強く感じたからです。国籍を変えるということは、韓国の家族や故郷を捨てるということではありません。きょうだいたちにも納得してもらいました。

 韓国のマスコミ、政府から攻撃を受けていて、韓国人のままだと何をされるかも分からない、という気持ちもありました。自由な言論活動をしていく上で、帰化という選択は必須とも思えました。親日言論が韓国では抑圧されますが、決してそうされたくなかったのです。

 しかし、平成19年、当時の盧武鉉政権の下で、母の葬儀に出席するため韓国へ行ったのですが入国を拒否されました。理由を尋ねても、当局は「上からの命令だ」としか言わない。その時は、母の葬儀以外の活動に参加しないという条件付きでなんとか入国が認められました。しかし、昨年7月、親類の結婚式のために入国しようとしたら、また入国できませんでした。もっと開放的になるべき韓国が北朝鮮みたいになっている。過去に戻っているということに対して、心を非常に痛めています。(聞き手 是永桂一)

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