三浦半島で海が砂漠化 漁業関係者「磯焼け」拡大阻止に躍起 神奈川

 三浦半島の沿岸部で海藻がなくなる海の砂漠化現象「磯焼け」が拡大し、サザエやアワビの収穫に大きな打撃を与えている。県水産技術センター(三浦市)では磯焼けの要因とされているウニの一種「ガンガゼ」の駆除に加え、今夏からは岩礁に生息している魚「アイゴ」の駆除も実施。磯焼け拡大阻止に躍起になっているが、決定打は見いだせていない状況だ。(川上朝栄)

 「今年も(海藻が)繁茂していないな」。三浦半島の漁業関係者の表情は曇ったままだ。今冬は水温が比較的低かったため、「ガンガゼが越冬できずにもっと減るかと思っていた」と期待していたが、大きな変化はなかったという。

 遠浅の磯が広がる三浦半島は全長2メートルを超す海藻「カジメ」の国内最大級の群落があり、「海中林」としてアワビやサザエ、伊勢エビなどを育んできた。海中林はこれらの卵を付着させるが、磯焼けによって藻場が減少。海藻を餌とするサザエなど貝類も「餓死してしまう」(漁業関係者)という。

 磯焼けは「三浦半島では平成20年ごろまでは目立たなかった」(同センター)が、その後急速に拡大。現在、葉山町沖合の藻場の約4割、横須賀市西部の沖合では局所的に藻場の約半分が砂漠化しつつある。葉山町漁協によると、磯焼けによって、アワビやサザエが2割程度減少したという。

 その大きな要因とされるのが、ガンガゼの急増で海藻が食べ尽くされてしまう「食害」だ。しかし、ガンガゼ急増の原因ははっきりしていない。水温上昇が原因との見方があるものの、実際は水温に大きな変化がないからだ。

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