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「渇き。」で魔性の少女を演じた小松菜奈 「監督に『へたくそ』と言われました」

 「下妻物語」(2004年)や「嫌われ松子の一生」(06年)、「告白」(10年)の中島哲也監督が4年ぶりに手がけた新作とあって、マスコミ試写は補助席が出るほど盛況だった。中学校の生徒に幼い娘を殺された女教師の復讐(ふくしゅう)を描いた前作「告白」が静の暴力なら、今回は動の暴力。監督は「藤島にとって人と繋がる唯一の手段が暴力だった」と語っており、過激描写の連続に鑑賞後はぐったりしてしまった。映画は冒頭から短いカット、カットの連続で、グイグイと引っ張っていく。性や暴力に奔放な若者たちに、藤島は口癖のように「このクソガキがっ!」と叫び続けるのは中島監督の心の声なのか。殴られても刺されてもくたばらない藤島自身もウザいおやじにほかならず、実に滑稽だ。

 小松は、撮影初日に中島監督から容赦のない洗礼を浴びた。「最初のワンシーンで『へたくそ』と言われたんです」。中島監督といえば、「嫌われ松子の一生」でヒロインを演じた中谷美紀と大バトルを繰り広げたことが語り草になっている。当時のやりとりは中谷が日記風にまとめた著書「嫌われ松子の一年」(ぴあ刊)に詳しいが、それを読むと中谷も撮影初日に「殺すぞ」と言われたらしい。

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