クマ分布域、全国的に拡大 ヒト生活域に迫る地区も 10年ぶり調査 ブナの実凶作の今年は大量出没の恐れ

 ただ、自治体によっては出没情報がきちんと管理されておらず、担当者の交代で散逸していたケースもあったという。

 山崎さんは「クマによる人身被害は大きく、クマがいるだけで子供が集団登下校を余儀なくされるなど住民は心理的被害を受ける」と指摘。「大量出没は数年に1度、起きている。分布域や個体数をどう管理するか、その区域に含まれる自治体間で協議して早急に決める必要がある」と警鐘を鳴らしている。

春から夏も人身被害

 クマをめぐるトラブルは秋に多いと思われがち。冬眠前に餌となるドングリが不足すると、餌を求めて人里に出て来ることが知られるためだ。しかし、生息数の多い地域では、春から夏にかけての山菜採りや渓流釣り、登山中などに人身被害が起きている。

 クマは春から夏も活動しており、自治体の担当者らは「山菜採りなどに夢中になって、クマに気づくのが遅れる」「オスは繁殖期の夏に長い距離を移動する」などと注意を促す。釣りやハイキングで山に入る場合、クマ鈴で存在を知らせるなどクマとの遭遇を避ける対策が必要だ。

会員限定記事会員サービス詳細