ビジネスの裏側

ノンアルコールみりんの「そば」、豚肉抜き「カレー」、急ピッチで進む日本企業「イスラム対応」…「ムスリム=30兆円市場」狙う、関空では「祈祷室」設置も

 一方、日本企業にとっては、世界のムスリム人口は近く20億人を超える見通しで、ムスリム市場は少なくとも30兆円規模という魅力的なマーケットでもある。

 特に経済成長が進む東南アジアは親日国が多い。化学メーカーの首脳は「東南アジアは、これまで日本企業にとっては生産拠点の位置づけだったが、消費地としての魅力が高まっている」と指摘し、人口増で拡大が進むイスラム圏での市場開拓が日本企業が成長を図る上で不可欠な存在になりつつあることを示した。

海外の市場開拓

 海外市場の開拓を目指す日本企業のムスリムを意識した取り組みも広がりをみせる。

 キユーピーはマレーシアに工場を設け、22(2010)年9月から同国で製造したマヨネーズの販売を始めた。現地では「食の洋食化に加え、外食産業の需要増が見込まれ、ここに商機があると考えた」という理由からだ。

 そもそもマヨネーズにはムスリムが口にできない食材は含まれていない。ただムスリム人口が多いマレーシアのハラル認証製品は政府のお墨付きという信頼性が高いことから「東南アジア各国でビジネスがしやすくなる」(キユーピー)という理由で、マレーシア進出を決めた。現在は、同国製のマヨネーズをシンガポールやインドネシアへ輸出している。

 同社は、中国を含むアジア全体での売上高を27(2015)年度に約200億円にする目標を掲げる。25(2013)年度の実績は約133億円だったことから大幅アップには、ハラル認証製品の供給が市場開拓のカギを握るとみている。

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