ビジネスの裏側

ノンアルコールみりんの「そば」、豚肉抜き「カレー」、急ピッチで進む日本企業「イスラム対応」…「ムスリム=30兆円市場」狙う、関空では「祈祷室」設置も

 定期的にアラーの神に礼拝を行うムスリムへの配慮も進む。関空は祈祷室を3カ所に増設したほか、昨年10月には空港に近い三菱地所グループのりんくうプレミアム・アウトレット(大阪府泉佐野市)も祈祷室を設けた。

 来阪した経団連の幹部は「関西は首都圏に比べ、ムスリム対応が進んでいる」と感想を漏らすほどだ。

 関空を見習い、成田国際空港(千葉県成田市)もハラル対応を進める方針。グルメ杵屋も6月26日に成田空港にハラル認証店をオープンする予定だ。

訪日増、経済成長も

 日本で「ムスリム」への対応が進み始めたのは理由がある。

 まず政府の訪日外国人の拡大戦略だ。平成25年に日本を訪れた訪日客は過去最高の1036万人。中国や韓国、台湾の3カ国・地域からが過半数を占めるが、近年は経済成長が著しい東南アジアからの訪日客が増加。ムスリム人口が多いマレーシアは前年比35・6%増の17万6521人、インドネシアは同34・8%増の13万6797人がそれぞれ日本を訪れた。

 東京五輪が開催される32(2020)年には、訪日客数をほぼ倍増の2千万人へ引き上げる政府目標があり、日本の「観光立国」化で経済活性化を図る狙いもある。今後、イスラム圏からの訪日客が増加の一途をたどることも想像でき、日本国内でのムスリム対応が急がれているのだ。

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