岡山県、倉敷など「断層型」発生で 地震被害、全壊850棟想定

 県は29日、中四国に散在する12の断層によって発生が予想される「断層型地震」について、最新の被害想定を発表した。昨年発表した南海トラフ巨大地震の想定に比べると全体の被害規模は小さいが、これまで想定されなかった県北の被害が新たに浮上し、孤立集落の発生などが問題視される事態となった。県は想定を基に今秋までに県地域防災計画を策定する方針。

 国の「南海トラフ巨大地震の被害想定について」で用いられた想定手法をベースにし、県独自の建物、人口分布データなどを繰り入れて算出した。県周辺では、国が定めた主要活断層による4地震に加え、近隣県の断層による8つの地震が懸念されている。

 今回の想定によると、震度6弱(家屋の倒壊)以上の強い揺れが発生するのは12断層のうち7つの断層と算定した。

 もっとも大きな揺れが起きるのは、兵庫県を縦断している「山崎活断層帯」によるものでマグニチュード(M)8。美作市と奈義町で震度6強の地震が起きると見られる。今後30年で発生する確率は0~1%。

 被害規模がもっとも大きいのは、広島県東部を横断する「長者ケ原-芳井断層」で、M7・4で笠岡市が震度6強。確率は0・09%。ただし、笠岡、倉敷市など県南部に被害が集中することから、最大で建物全壊850棟で死者40人、避難者は2万2千人にのぼり、最大6万7千人の帰宅困難者が出るという。

 7つの断層の地震で震度6強以上が想定されるのは、県南では笠岡市。県北では津山市▽美作市▽真庭市▽新見市▽鏡野町▽奈義町-という。

 県は「南海トラフ巨大地震では、県南の沿岸部に被害が集中したが、今回は県北に多く被害が想定された。とくに山間部では孤立する集落が危惧される。十分な地震対策をしてほしい」としている。

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