北朝鮮拉致被害者の子供帰国から10年 地村夫妻「支援に感謝」 福井

 北朝鮮による拉致被害者、地村保志さん、富貴恵さん=ともに(58)、小浜市=夫妻の子供3人が北朝鮮から帰国して22日で丸10年を迎える。地村さん夫妻は20日、「3人とも社会人に成長し、充実した生活を送っています。国民の皆様による支援のおかげで、心より感謝申し上げます」とする談話を、同市を通じ、報道各社に寄せた。

 地村さん夫妻の長女、恵未(えみ)さん(32)、長男、保彦さん(30)、次男、清志さん(26)は平成16年5月22日、拉致被害者の蓮池薫さん、祐木子さん夫妻の子供2人とともに祖国の地を踏んだ。両親とは1年7カ月ぶりの再会だった。

 市総務課拉致被害者・家族支援グループによると、恵未さんと保彦さんは市内の企業や事業所で勤務し、両親と同居。清志さんは福井市内の企業に就職し、現在は名古屋支店に勤めている。

 3人とも帰国当初は日本語が話せなかったが、日常生活や仕事に不自由がないほど上達し、周囲の支えもあり、日本での生活にも順応したという。

 一方、その後の拉致問題などの進展が見られない状況に対し、地村さん夫妻は「先に帰国を果たした私たちにとって最も心を痛めるところ」と表現し、拉致問題の早期解決や特定失踪者問題の全容解明を求めた。

 小浜市の松崎晃治市長も発表したコメントで、「拉致・特定失踪者家族は高齢化し、残された時間も少ない。次世代に引き継ぐ問題ではない」と強調。市としても解決に向けた国への要望活動などに今後も注力する考えを改めて示した。

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